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 今日のGoogleトップページはウェリントン・ブーツのロゴに変更されている。有名人の誕生日や国民の祝日を祝う「Doodle」によるロゴ変更だが、一体何の記念日なのだろうか?

ウェリントン・ブーツとはゴム長靴を指す英語表現だが、本日12月5日は英国で史上最も多く雨が降った日なのだ。Googleの解説によれば、2015年のこの日、イングランドのカンブリア地方で24時間の降水量が13インチ(約34センチメートル)を記録。天気が悪いことで知られるイギリスでも類例を見ない豪雨となった。

ちなみにウェリントン・ブーツは19世紀初頭、初代ウェリントン公のアーサー・ウェルズリーによって考案された。乗馬用にシンプルで動きやすい長靴をロンドンの靴職人に依頼して完成したウェリントン・ブーツは、履き心地の良さや洗練されたデザインでロンドンの紳士に流行、「洒落者」と綽名された当時のファッションアイコンであったジョージ・ブランメルも好んで履いたことから、ダンディな若い男性の間で大いに広まることとなった。

The_Duke_of_Wellington

その後ウェリントン・ブーツは19世紀半ばにゴム製のラバーによるものが開発され、現在みられるような防水性の長靴としての使用が一般化された。今では小学生の必須アイテムとなったウェリントン・ブーツにも長い歴史があるというわけだ。ちなみに19世紀のファッションについては中野香織著『ダンディズムの系譜』がおすすめ。興味を持った方は手に取ってみてはいかがだろうか?