Juno

 日本時間5日午前、NASAの無人探査機「ジュノー」が打ち上げから5年を経て、木星圏に到達した。

木星探査機「ジュノー」とは?

「ジュノー」(Juno)はNASAが2011年8月に打ち上げた木星探査機。1995年に木星周回軌道に到達した「ガリレオ」以来、21年ぶりの木星探査機となる。なお、衛星の名称である「ジュノー」はローマ神話の女神。木星をも意味する主神ジュピター(ユピテル)の妻であるジュノーにちなんでつけられた名称だ。
 
探査機ジュノーは2011年8月5日、米国ケープカナベラル空軍基地からアトラスVロケットによって打ち上げられた後、2013年10月に地球の重力を利用した加速(スイングバイ)によって木星へ向けて旅立った。そして打ち上げからおよそ5年を経た2016年7月5日、ついに木星圏に到達したのである。

探査機「ジュノー」の今後

探査機ジュノーは今後、一年間かけて木星の周りを33度周回し、 木星の内部構造や磁場などを観測、木星へ落下させる予定である。なお、 この木星落下は衛星エウロパへの衝突により地球の微生物がエウロパの海中を汚染するのを防ぐ目的があるという。映画「2001年宇宙の旅」の続編であるA・C・クラークの小説『2061年宇宙の旅』ではエウロパに不時着した地球人の宇宙船とエウロパ星人が対峙する場面が出てくるが、現実はそこまでドラマチックなことは起こらなそうだ。

今回のジュノー木星到着を受けて、Googleのトップページも「Doodle」仕様の特別アニメーションに変更されている。Doodleの公式Webサイトによると、このロゴ変更は北朝鮮やスーダンなど一部の国・地域を除く全世界で行われているとのこと。 科学的偉業に世界中が注目している。今後ジュノーがどんな観測データや写真を送ってくるのか、動向から目が離せない。