カテゴリ: アート

アーティスト・村上隆の個展が週明けからニューヨークで開催される運びとなっているが、ある問題に悩まされているという。

村上隆は近年注目を集めている現代アーティスト。サブカルチャーを意識した作風が特徴で、アニメーション風の作品から溢れ出るエネルギーは見る者を圧倒する。

今回の個展は現代アートを専門とするガゴシアン・ギャラリー(Gagosian Gallery)にて行われる。展示の目玉は高さ25メートルの超大型作品だ。2011年の東日本大震災で感じた「絶望みたいなもの」を表現した作品だという。

制作過程としては常時3、40人ほどがペインティグに関わり、150人ぐらいが24時間シフトで交互に。彫刻は20人が8年ぐらいで作った作品だという。週明けの公開に向けて米国中の注目が集まっている。ところが……

最後の最後で、大問題!が!!発覚!

最後の最後で、大問題!が!!発覚!

Takashi Murakamiさん(@takashipom)が投稿した写真 on



コッチの画面、細部調整。

コッチの画面、細部調整。

Takashi Murakamiさん(@takashipom)が投稿した写真 on



まだ作品が完成していない。


さすがに開催前日ともなるとヒヤヒヤしてしまう。果して明日の開館に間に合うのだろうか? 今夜は村上隆とスタッフの動きから目が離せない。 

北欧デザインといえば機能性とシンプルさが融合した洗練さで知られ、代表的な企業としてはインテリアのIKEAが有名だ。読者の中にも北欧デザインのファンだという方は多いだろう。

そんな北欧デザインの代表国、ノルウェーが先ほど、新しいデザインのパスポートを発表した。次のようなものである。


パスポートといえば権威的な色やデザインが普通だが、今回発表されたものはピンク・空色・白と三色のパステルカラーの表紙に、幾何学的なフィヨルドのイラストが描かれた査証ページと、およそパスポートらしくないデザインをしている。これだけでノルウェー国籍を取得したいなんていう読者も少なくないのでは?

ノルウェーといえば先日、同じく幾何学的なデザインの新ユーロ紙幣を公開したばかりである。こちらも「海」をテーマに、斬新でモダンなデザインを特徴としていた。公的な書類にこのようなデザインがなされるのはきわめて異例と言えるだろう。北欧デザインの今後から目が離せない。

パリでは現在、10月より始まったオルセー美術館の「サド展」が話題を集めているが、同様の展覧会が11月6日より開始される。ピナコテーク・ド・パリによる「芸者の時代における春画」展である。

ピナコテーク・ド・パリは2007年にオープンしたばかりの新しい美術館。マドレーヌ寺院に面した地区に所在しており、伝統的な題材をモダンな様式で展示する試みを特徴とする。

今回の展示は「東洋における芸術とエロティシズム」というテーマの一環として企画されたもの。江戸時代の町人の間で親しまれた浮世絵が展示のメインとなる。「日本美術における禁じられた名作」という副題が付けられており、開国後、秘かにフランスへ持ち込まれた春画・美人画を中心として200点以上が展示されるという。

パリでは先述の「サド展」のほか、グラン・パレで「葛飾北斎展」も開催されている。あわせて足を運べば、浮世絵とエロティシズムの世界を垣間見ることができるだろう。

なお、ピナコテーク・ド・パリでは春画展と同時開催で「カーマ・スートラ」展も企画している。カーマ・スートラとは古代インドの性愛論書で、ヒンドゥー教の聖典の一つとなっている。こちらもあわせてチェックしたい。以下ではプロモーション映像・開館時間など基本情報を掲載する。





「芸者の時代における春画:日本美術における禁じられた名作」展
L'ART DE L'AMOUR AU TEMPS DES GEISHAS: Les chefs-d'oeuvre interdits de l'art japonais
場所:Pinacothèque 1 de Paris
所在地:28 Place de la Madeleine 75008 Paris
料金:13ユーロ(割引11ユーロ)
会期:2014年11月6日~2015年2月15日
開館時間:月木土日10:30~18:30、水金10:30~20:30

フランス社会科学高等研究院(EHESS)では現在、日仏高等研究センター設立に向けて研究者同士の交流が盛んとなっている。日仏財団のセバスチャン・ルシュバリエ理事長を中心に、プロジェクトが急速に進められているのだ。

そうした研究者交流の一環として 11月より、東京大学総合文化研究科の三浦篤教授がパリへ招かれ、一カ月にわたって連続公演を行う。プログラムの詳細は以下の通り。
Mercredi 12 Nov 2014 de 15h à 17h
«Les peintres japonais à Paris entre 1878 et 1914»
dans le cadre du séminaire d'Eric MICHAUD «Figures de l’homme nouveau, entre révolution et conservatisme (XIXe-XXIe siècles)»
Lieu : EHESS (105 bd Raspail 75006 Paris), salle 2

Jeudi 13 Nov 2014 de 9h à 12h
«Assimilation et diffusion réciproques des cultures française et japonaise à l'époque moderne et contemporaine» 
avec les interventions de Yoko TSUCHIYAMA (EHESS), de Léa SAINT-RAYMOND(ENS), de Deborah LEVY (Paris 8) et de Sabine PASDELOU (Paris 10)
Lieu : EHESS (190 av de France 75013 Paris), salle 662 (6ème étage)

Mercredi 19 Nov 2014 de 18h à 20h
«Les modalités de l'écriture dans la peinture française de la seconde moitié du XIXe siècle - sous rapport de l'art japonais et du japonisme»
Conférence organisée par la Fondation France- Japon de l’EHESS. 
Discutante : Béatrice FRAENKEL (EHESS)
Lieu : EHESS (190 av de France 75013 Paris), salle 640 (6ème étage)

JEUDI 20 Nov 2014 de 11h à 13h
«Raphaël Collin, entre le Japonisme et la peinture japonaise moderne»
dans le cadre du séminaire de Brigitte DERLON «Art et appropriation : bilan anthropologique»
Lieu : EHESS (105 bd Raspail 75006 Paris), salle 8 
三浦篤教授はフランスを中心とした西洋近代美術史の第一人者。『まなざしのレッスン1 西洋伝統絵画』などの入門書も手がけている。

そんな三浦教授が今回EHESSに招かれたのには理由がある。従来、EHESSにおける日本研究は経済部門が中心で、昭和期の高度経済成長の要因などといった点に注目が当てられてきた。しかしながら、今後は社会経済のみならず、人文・芸術分野における研究者交流をより盛んにしたいとの考えから今回の招聘が実現したのだ。

なお席数には限りがあるため、連続講義への参加は ffj@ehess.fr へ事前にメールを送る必要があるとのこと。詳しくは日仏財団の公式サイトをチェックされたい。



source: ffj.ehess.fr

11月15日より山梨県立美術館にて、特別展「佐伯祐三とパリ ポスターのある街角」が開催される。

佐伯祐三は大正~昭和初期にかけての洋画家。東京美術学校(現・東京藝術大学)卒業後パリに渡り、モリス・ド・ヴラマンクらフォーヴィズム(野獣派)やユトリロの影響を受けた。30歳の若さで亡くなるまで、激しいタッチの作品を残した。

本特別展は平成24年に大阪市立近代美術館で開催され、好評を博した。その後、島根県立美術館、静岡県立美術館、宇都宮美術館と巡回を続け、今回山梨県立美術館にて開催される運びとなった。

展覧会では佐伯祐三作品のほか、佐伯と交流のあった同時代の画家やパリのポスターも展示され、佐伯が魅せられた芸術の都パリの雰囲気をしのばせる構成となっている。佐伯祐三ファンだけでなく、野獣派や近代フランス美術に関心があればぜひチェックしたい。


「大阪新美術館コレクション 佐伯祐三とパリ ポスターのある街角」
会場 山梨県立美術館
料金 一般1,000円、大学生500円、高校生以下無料
会期 2014年11月15日~2015年1月18日(会期中、12月15日に展示替えを実施)
休館日 2014年11月25日、12月1、8、15、22、27~31日、2015年1月1、5、13日
開館時間 9:00 ~ 17:00(入館は16:30まで)

パリ南西部に位置するブローニュの森に10月27日、ルイ・ヴィトン・モエ・ヘネシー(LVMH)出資の現代美術館がオープンする。20~21世紀の現代美術を展示する美術館で、温室をモチーフとした軽やかなガラス張りの建築はフランク・ゲーリーによる設計。LVMH会長のベルナール・アルノー直々のオファーだったという。


本美術館の名称はルイ・ヴィトン財団。財団は美術館機能のほか、フランス国内外の現代アートの支援者としての役割も果たすという。

ただし、美術館のオープンに対しては、ジャン=リュック・ナンシーやジョルジョ・アガンベンら哲学者・アーティストらの連名による抗議声明も出されている。芸術家とスポンサーの関係という現代アートにおける大きな問題であるだけに、関係者の話題を集めている。声明の全文はこちらから読むことができる。

なお、パリ中心部のポンピドゥー・センターでは8日より、フランク・ゲーリー展が開催されている。あわせてチェックしたい。

パリにある映画博物館シネマテーク・フランセーズ(La Cinémathèque française)で10月8日より、フランスを代表する映画監督であるフランソワ・トリュフォーの企画展が行われている。

フランソワ・トリュフォーはヌーヴェル・ヴァーグを代表する映画監督。『大人は判ってくれない』『アメリカの夜』『終電車』『華氏451』などの作品で知られ、日本にもファンが多い。1984年10月21日に52歳で亡くなったが、今回の企画展は没後30周年を記念したもの。遺族から寄贈されたデッサンなどの遺品を元に、映画監督の生涯をたどる。

なおタイアップ企画として、シネマテークに隣接するフランス国立図書館(Bibliothèque nationale)でも特別展「フランソワ・トリュフォー 本を愛した人(François Truffaut, l'homme qui aimait les livres)」が開催される。『華氏451』で読書が禁じられた管理社会を描いたように読書好きとして知られるトリュフォーに焦点を当てた、図書館らしい特別展だ。展示品のリストはこちらから見ることができるので、あわせてチェックしたい。

フランソワ・トリュフォー展
場所:シネマテーク・フランセーズ(51 rue de Bercy 75012)
会期:2014年10月8日~2015年1月25日(12月25日、1月1日は休館)
開館時間:
 月、水、金、土…12~19時
 木…12~22時
 日…10~20時
 火…休館
 ※10月18日~11月2日、12月20日~1月4日は10時より開館
料金:11ユーロ(割引料金8.5ユーロ、17歳以下5.5ユーロ)

パリ・マレ地区にあるピカソ美術館が10月25日、5年間にわたる改装を終えてついにリニューアルオープンする。

ピカソ美術館はその名の通り、ピカソの主要作品を収蔵・展示する美術館。パリ3区の高級住宅街マレ地区に所在し、代表作『泣く女』をはじめ、誰もが一度は見たことのある作品が一堂に会する。他にもピカソが個人的に収集した、ルノワールやマティス、セザンヌらの作品もある。窓から日光が差し込み、白を基調とする内装に名画が並ぶさまは、世界中の観光客を感動させてきた。

ピカソ美術館は2009年より改修工事のため閉館している。本来は2011年に再オープンするはずが延期に延期を重ね、現在に至ったのである。

今回の改装の主な目的は展示面積の増設である。美術館が収蔵する5千点の作品のうち、従来は280点ほどしか展示できなかったが、改装により500点ほどが展示できるようになるという。

25日と26日は無料で公開される。25日(土)は12時から18時まで、26日(日)は9時半から18時まで公開となる。27日は月曜のため閉館、28日以降に訪問する場合は予約が必要となる。予約は公式サイトから行うことができる。

また、リニューアルオープンにあわせて、美術館では25日から31日にかけて芸術祭を開催する。世界が待ち望んだ再開であるだけに、美術館がどんな姿に生まれ変わっているのか期待が高まる。25日を楽しみに待ちたいところだ。



フランスのギター奏者ローラン・ディアンスによる「タンゴ・アン・スカイ(Tango en skai)」(1985年)は、クラシックギターの名曲として多くの奏者の人気を集めている。

「en skai」とはフランス語で「合成皮革の」という意味。正統派のタンゴではなくまがい物の作品だというニュアンスをこめ、ディアンス自身が付けた名前だ。

この曲をレパートリーに含めている奏者は日本人の中にも多い。大萩康司がしばしば演奏しているほか、村治佳織の演奏がテレビCMに起用されたことでお茶の間にも浸透した。

Youtubeでは数名のプロ奏者が自身の演奏をアップロードしているのをいくつか紹介する。どれも個性的な演奏で、聴き比べてみるとおもしろい。

Roland Dyens



大萩康司



Mirzoyan-quartet & Artyom Dervoed



いかがだっただろうか。自分の好きな演奏が見つかったという読者は、それをお手本にして練習してみては?
なお譜面は以下のURLから入手することができる(Tab譜)。
http://www.guitaretab.com/r/roland-dyens/178731.html

「Tango en skai」収録CD 


パリ中心部、シャンゼリゼ通り近くの「グラン・パレ」(Grand Palais)において10月より、葛飾北斎をテーマとした展覧会「Hokusai」が開催されている。

葛飾北斎(1760-1849年)は、欧米で最も著名な日本人画家として評価が高い。グラン・パレの公式webサイトでは『富岳三十六景』の代表作「神奈川沖浪裏」や、「風流無くてなゝくせ 遠眼鏡」、「鯉(団扇図)」という北斎の作品3点が掲載されれている。

今回の展示はそんな北斎の浮世絵を中心に500点が公開される。国外でこれほど多くの北斎の作品が集まるのは前代未聞のことだという。2016年に東京に北斎美術館が建てられるまでの期間を利用して可能になったものであり、国外在住の方は要チェックだ。海外暮らしに疲れたという読者は、この機会に日本美術の粋を堪能してみては?


「Hokusai」展
場所:Grand Palais (254/256 rue de Bercy, 75577 Paris)
料金:13ユーロ(割引9ユーロ)
会期:2014/10/1~2015/1/18(11/21~30は休館)
開館時間:月曜10~20時、火木金曜10~22時、土曜9~22時、日曜9~20時、水曜閉館)

↑このページのトップヘ