ランキングは「DVD・ブルーレイ」、「Kindle本」、「パソコン・周辺機器」など多数の部門で発表されている。今回は「和書総合」部門に注目して今年の動向を分析したい。

まず首位に輝いたのは岸見一郎の『嫌われる勇気』。心理学の巨匠とされるアルフレッド・アドラーの学説に基づき、対人関係を改善する方法を紹介する一冊だ。古典でありながら日常生活に役立つ本として注目を集めた。
以下ではジャンル別に上位にランクインしたタイトルを紹介する。

ビジネス・自己啓発

トップを飾った『嫌われる勇気』をはじめ、ビジネス本・自己啓発本のランクインが目立った。3位に『まんがでわかる　7つの習慣』など、高順位へのランクインも目を引く。27位には『夢をかなえるゾウ』水野敬也の新刊『人生はニャンとかなる！』がランクインした。堀江貴文の半生を綴った話題作『ゼロ――なにもない自分に小さなイチを足していく』も要注目だ。

学習・教養

学習参考書のランクインも目立った。大学受験からTOEICまでオールラウンドで使用できる鉄板参考書『DUO 3.0』が10位に付けたほか、17位には『どんどん話すための瞬間英作文トレーニング』が入っている。また参考書ではないが、「ビリギャル」として話題を集めた『学年ビリのギャルが1年で偏差値を40上げて慶應大学に現役合格した話』もランクイン。有村架純主演で映画化も決定しており、来年もさらなるヒットが期待できるだろう。
小説・ライトノベル

鉄板ジャンルのランキング入りを紹介しよう。百田尚樹『永遠の0』、池井戸潤『下町ロケット』など、映像化作品のランクインが目立った。村上春樹『女のいない男たち』は第9位。ミステリ・ライトノベルからは西尾維新『続・終物語』、三上延『ビブリア古書堂の事件手帖 (5) ~栞子さんと繋がりの時~』など人気シリーズがランクインした。
エクササイズ・トレーニング

日本人の健康志向を反映し、エクササイズ関連の書籍もランクインしている。TRF監修によるオリジナル振りつけを収録した『イージー・ドゥ・ダンササイズ』はDVD付きで話題を呼び、5位にランクイン。インテルの長友選手による『長友佑都体幹トレーニング20』も7位に入った。また、器具を使わないトレーニング方法を紹介した『自重筋トレ100の基本』は元ボディビルダーの東大教授・石井直方監修。いずれも要注目だ。
他にも、今年話題を集めた「妖怪ウォッチ」関連本も数冊ランクインしている。以上で紹介したのはランキングのごく一部だが、和書以外の総合ランキングもamazonの公式ページで発表されているので、気になった読者はチェックしてみると良いだろう。