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2019年7月、ベルリンに新しい美術館がオープンした。


この「ジェームズ・サイモン・ギャラリー」(James Simon Gallery)はシュプレー川の中州に位置する「ベルリン博物館島」(ムゼウムスインゼル)の一角をなす博物館。この島は第二次世界大戦中の空襲により一部が焼け落ちた後、戦後は東ドイツの管理下に置かれていた。

1999年に「博物館島」が世界遺産に登録されると、2007年にイギリス人建築家デイヴィッド・チッパーフィールドによるジェームズ・サイモン・ギャラリーの改装計画が立案、十年以上の期間をかけ、2019年7月に正式なリニューアルオープンが実現した。オープニングセレモニーは7月13日に行われ、初日は2万6千人もの来館者を数えた。

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チッパーフィールドによる改修デザインはルーヴル美術館のガラスのピラミッドなどと同様、既存の建築物の意匠を尊重しながら現代風に再解釈したものである。アルド・ロッシを彷彿とさせる白い列柱や壮麗な階段の並んだ神殿風の建築は、博物館島にある旧国立美術館やペルガモン美術館などといった他の施設との調和を重視したデザインとなっている。

photo: architecturaldigest.com