2018年9月6日、スターバックス・リザーブ・ロースタリー(Starbucks Reserve Roastery)がイタリア初のスターバックスとしてミラノにてオープンし、話題を呼んだことは記憶に新しいだろう。

そのような美しく豪華な1号店のオープンからわずか2ヶ月半後、スターバックス第2号店と3号店がオープンした。
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写真は、2号店・3号店で扱うイタリア限定のマグカップである。

2号店のオープンは、11月20日、場所は、 4月25日広場(Piazza XXV Aprile)、ボルタ・ガリバルディ(Porta Garibaldi)の目の前、最近開発が進むガリバルディ駅(Garibaldi F. S.)と、飲食店やカフェなどで賑わうモスコヴァ駅(Moscova)の中間という好立地である。
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2号店の店内の様子。
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また3号店のオープンは、11月24日、場所は、ショッピング・ビジネス街として賑わい、多くのバスも発着するサン・バビラ(San Babila)広場である。
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今回の店舗は、特別な1号店とは異なり、日本でもお馴染みの緑のセイレーンのマークが付いた、200平方メートルのこじんまりとした造りである。
またメニューも、日本のスターバックスで見慣れたものもあるが、ここイタリアでしかないメニューもある。
一部を紹介しよう。
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《コーヒー》
・エスプレッソ:1.3ユーロ(シングル)/ 2.5ユーロ(ダブル)
・エスプレッソ・コパンナ:1.7ユーロ(シングル)/2.9ユーロ(ダブル)
・カプチーノ:1.8ユーロ(ショート)/ 2.4トール(トール)
・カフェ・アメリカーノ:1.6ユーロ(ショート)/ 2ユーロ(トール)
・アイスコーヒー:2.6ユーロ(トール)

《ドラフト》
・コールドブリュー:3.8ユーロ(トール)
・ニトロコールドブリュー:4.8ユーロ(トール)
・ニトロ・チョコレート・クリーム:5ユーロ(トール)

《スターバックス・スペシャル》
・スターバックス・カフェラテ:2ユーロ(ショート)/ 2.5ユーロ(トール)
・キャラメルマキアート:3.5ユーロ(ショート)/ 3.9ユーロ(トール)
・カフェモカ:3.5ユーロ(ショート)/ 4ユーロ(トール)
・ホワイト・チョコレートモカ:3.5ユーロ(ショート)/ 4ユーロ(トール)
・ホットチョコレート:3.7ユーロ(トール)※+0.4ユーロでキャラメルorヘーゼルナッツ追加可能

値段は、1号店のStarbucks Resarveより少し安く感じる。
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特筆すべきは、1号店では扱っていなかったフラペチーノを2号店・3号店では飲むことができるとあって、次々とフラペチーノがオーダーされ、店員さんが混乱するも大盛況であった。
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《コーヒ・フラペチーノ》
・ティラミス:4.7ユーロ(トール)
・エスプレッソ:4.5ユーロ(トール)

《クリーム・フラペチーノ》
・キャラメルクリーム:4.5ユーロ(トール)
・チョコレートチップ:4.5ユーロ(トール)
・スターバックス・クリーム:4.5ユーロ(トール)

《ティーラテ》
・チャイティーラテ:3.5ユーロ(ショート)/ 4.1ユーロ(トール)
・抹茶ティーラテ:3.5ユーロ(ショート)/4.1ユーロ(トール)

なお、抹茶フラペチーノはないが、抹茶ティーラテはあるようである。
また、高級な1号店ではないこの見慣れた紙カップが、イタリアではまだまだ珍しい模様である。
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さらにミラノでは、マルペンサ空港第1ターミナルにて11月29日にスターバックスの新店舗がオープンする予定である。
このような急速な展開によって、スターバックスは、ミラノにて多くの新しい雇用を生み出しているという。

フランスのスーパーマーケットチェーン・カリフール(Carrefour)や、アメリカのハンバーガーチェーン・マクドナルド(McDonald’s)も今やイタリアの人々の生活に根付いている。
このように、次々と外国資本が参入するイタリアへ、今回のスターバックス展開を手がけたのが、ベルガモの企業家アントニオ・ペルカッシ(Antonio Percassi)氏と息子のマッテオ氏である。
彼らは他に、ザラ(ZARA)、ナイキ(Nike)、ヴィクトリアズ・シークレット(Victoria's Secret) 、ベネトン(Benetton)のイタリアでの展開を手がけている。
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独自のコーヒー・バール文化を持つイタリアにて、コーヒーチェーン店を定着させるには容易なことではない。
イタリア展開に向けてどのような戦略があるのか、ペルカッシ氏は次のように述べている:「ミラノのような都市で結果を出すには、20-25の店舗が必要である。しかしそれは我々のカフェが好意を得られるかどうかにかかっている。」

シアトルのスターバックス最高責任者ハワード・シュルツ(Howard Schultz)とイタリアのペルカッシ氏の野望はミラノだけでは終わらない。
現在、ローマ(ヴァチカン)、フィレンツェ、ボローニャ、ヴェローナ、ヴェネツィアそしてトリノにも出店を計画中とのことである。
フィレンツェに至っては、2019年以降のオープンが発表され、ユネスコの世界遺産に登録されているフィレンツェ歴史地区(il centro storico)での出店のライセンスを申請中とのことである。
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なお、ミラノのベーカリーチェーン・プリンチと共同でフードメニューを提供しているのは、1号店のStarbucks Researveのみ。2号店以下は、スターバックスが作るフードとなる。
ガリバルディ店の店員さんは、「毎日作っていて新鮮。プリンチのより美味しいよ。」と愛嬌たっぷりに答えてくれた。

また、イタリアの日刊紙『ラ・レプブリカ』(La Repubblica)のウェブ記事では、「スターバックスの侵略」"L'invasione di Starbucks"と書かれながらも、「ミラノは喜んでスターバックスを受け入れた」と評されている。
さらに、スターバックスコーヒーの代表取締役ロベルト・マージは次のように述べる:
「”この試み”が望み通り行くならば、都市の中心で(スターバックスは)増えていくだろう。キノコのように。」
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以上のように、スターバックス出店を巡って、散々議論が繰り返されてきたが、外国人や旅行客にとってはとても便利な場所である。
イタリアのバールは、立ち飲みと席の料金が大きく異なることが多く、パソコンを広げて 数時間もノマド作業などできないものであった。
かつて筆者はイタリア人に「どこで勉強するの?」と質問した時には、「図書館かオフィス」という答えが返ってきて、カフェで長時間勉強というスタイルはまだまだ珍しいようであった。
ところがここスターバックスでは、WiFiをつなぎ、パソコンやスマートフォンを開いて作業をする、そんな日本では当たり前のことが、気兼ねなくできる。
またSIMカードを持っていない旅行客などにとってもとりあえずWiFiを安定して使える場所が街中に増えることはありがたいことである。
時の流れとともに街は変わる。
イタリアのスターバックス展開が、街のバール文化や新規雇用などどれほどの影響をこれからもたらすかは未知数であるが、とりあえず、便利なスポットとして旅の前にブックマークしておくのはどうだろうか。


《参考記事》
milano.corriere.it(2018年11月20日付記事)
milano.repubblica.it (2018年11月20日付記事)

《店舗情報》
スターバックス ガリバルディ通り店
住所:Corso Garibaldi, 118, 20121, Milano, Italy
電話:+39 2 6556 0122
公式Instagram: @starbucksreserve_mil
営業時間:年中無休
     月-金曜日(7:30-21:30)/ 土・日曜日(8:00-21:30)
スターバックス サン・バビラ広場店

(author : 増永 菜生)