街の至る所にあるバール。
バールとは、コーヒーや軽食を提供するイタリアの喫茶店のことである。
ところが、ミラノの人々の中でも特にビジネスマンは、バールのテーブル席に座ることは少ない。
ここでは、ミラノの老舗「サヴィーニ(Savini)」を紹介しながら、目的に合わせたバールの使い方を説明したい。
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“Un caffe, per favore”(珈琲1杯お願いします)。
イタリア語のテキストの始めの方に必ずと言っていいほど出てくるフレーズ。
このフレーズを立ち飲み用のカウンターで言ったのと、テーブルで言ったのとでは値段が倍以上違ってくることをご存知だろうか。
大抵のバールでは、カウンター(Bancone)とテーブル(tavola)、2種類の値段が設定されている。
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ミラノの人々にとって、カウンターは、朝食や軽めの昼食、または休憩の時間に、さっと飲食をする場所。
反対に、テーブルは、人とゆっくりおしゃべりをしながら飲食を楽しむ、あるいは一人でゆっくり読書をする場所。
店によっては全く見かけないというわけではないが、日本のカフェのように、コーヒー1杯で何時間もパソコンで作業する人はここではいない。
バールは喫茶店でありながら、ノマド作業をする場所ではない。
ミラノに限らず、「薄い(lungo)コーヒーを長い(lungo)時間をかけて飲む」と他国のコーヒーを揶揄するくらいのイタリアの人々にとって、バールとは純粋にコーヒーと会話を楽しむ場所である。
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ここ、サヴィーニでは、ヴィットーリオ・エマヌエーレ2世のガレリア内という立地もあって、なんと次のような値段が設定されている。
・エスプレッソ:1.5ユーロ(カウンター)→6.5ユーロ(テーブル)
・カプチーノ:2ユーロ(カウンター)→8ユーロ(テープル)
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ただサヴィーニのテーブル席は、ガレリア内を行き交う人を眺めながらゆったりと座ることができる上にフリーWi-Fiが使い放題である。
Wi-Fiを使いつつ、ゆっくり旅の計画を立てたい場合はテーブルでという使い方もできる。

逆に、カウンターでは、色とりどりの一口サイズのケーキを1つ1.5ユーロで楽しむことができる。(チョコレートや他のサイズのデザートの値段は別)
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例えば、プチケーキ1つとエスプレッソ1杯をカウンターで頼むとすると、それぞれ1.5ユーロ、合計3ユーロで本格的なコーヒーと宝石のようなデザートを楽しむことできる。
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うっかり座ってコーヒーブレイクに1000円以上費やしたということにならないよう、目的に合わせて、「バンコーネ」(カウンター)or「タヴォラ」(テーブル)ということを、カメリエーレ(ウェイターさん)に伝えるようにしたい。

1867年創業のサヴィーニ。
まさにガリバルディによるリソルジメント(イタリア統一運動)が最終局面を迎えていた時期である。
16〜19世紀前半にかけて、長らく外国の支配を受けていたイタリア半島の各都市。
ようやく、「イタリア」が近代国家として産声をあげた瞬間を目撃したバール、それがサヴィーニである。
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夏の時期には、店先でジェラートも販売している。
小(Piccolo) 3.3ユーロ/ 中(Mediam) 4.3ユーロ/ 大(Grande)5ユーロ
(2018年7月現在)

ミラノ観光の際には是非立ち寄りたい老舗バールである。

サヴィーニ ミラノ(Savini Milano)
Via Ugo Foscolo 5 | Galleria Vittorio Emanuele II, 20121 Milan, Italy
営業時間(バール):年中無休 (8:00〜23:00)
営業時間(レストラン):年中無休(12:00〜14:30/ 19:00〜22:30)
デザート、コーヒーの他、食事メニュー、お土産用の食品もあり。

公式HP(http://savinimilano.it/?lang=en)

(author: 増永 菜生)