Hayden-White
米国の歴史学者であるヘイドン・ホワイトが3月5日に亡くなった。

ヘイドン・ホワイトは1928年生まれ。ミシガン大学大学院で歴史学博士号を取得した後、1973年に出版された著作『メタヒストリー:19世紀ヨーロッパにおける歴史的想像力』で歴史叙述における物語論的側面を指摘、歴史哲学に「言語論的転回」と呼ばれる潮流をもたらし、学界でセンセーションを巻き起こした。

メタヒストリー:19世紀ヨーロッパにおける歴史的想像力』は長く翻訳が滞っていたが、昨年ついに作品社より出版、関連して『歴史の喩法』『実用的な過去』といった著作が翻訳出版されるなど、わが国ではヘイドン・ホワイトの存在感が高まっていた。



ヘイドン・ホワイトは2018年3月5日に死去。彼と関係の深い学術雑誌『ヒストリー・アンド・セオリー』は「ホワイトは歴史理論の分野における紛れもない第一人者でした。彼の聡明さは何人をもってしても代えられません。私たちは彼の試みへと至ったような精力・情熱・機知を恋しく思います」とコメントし、偉大な歴史学者の死を悼んだ。

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