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今日はテオドール・キッテルセンの誕生日。これを記念してGoogleトップページのロゴも特別イラストに変更されている。

このロゴ変更は「Doodle」(ドゥードゥル)によるもの。Doodleの公式webサイトによれば、今日のロゴ変更は日本やテオドール・キッテルセンの祖国ノルウェーのほか、スウェーデンやロシアなど一部の国・地域で見ることができるようだ。そんなテオドール・キッテルセン、一体どんな人物なのだろうか。

テオドール・キッテルセンは1857年4月27日、当時スウェーデン=ノルウェー連合王国の一部だったクラーゲリョーで生まれた。幼い頃に父親を亡くしたテオドール・キッテルセンは、11歳で時計屋に徒弟奉公に出るなど貧しい少年時代を送った。



しかしながら、テオドール・キッテルセンには絵の才能があった。当時芸術のパトロンとして名を馳せたディートリヒ・マリア・オールによって見出されたテオドール・キッテルセンは、当時「クリスチャニア」と呼ばれていたノルウェーの首都オスロへ、続いてバイエルン王国のミュンヒェンの芸術学校で学ぶことができた。1882年には奨学金を得てパリで5年間学んでいる。
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ノルウェーに帰国すると、テオドール・キッテルセンは北欧の豊かな自然や神話にインスピレーションを得た作品を発表する。今日のGoogleロゴのモデルとなった絵画は、スカンディナヴィア半島に伝わる水の精霊「ネッケン」を描いた作品である。ネッケンは音楽などで人を操り水底に沈めてしまう恐ろしい精霊で、キッテルセンの絵画にもその雰囲気が現れている。
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白馬に乗った少年
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自らの年齢を考えるトロール

テオドール・キッテルセンのファンタジックな風景画は独特のタッチで描かれており、現在に至るまで北欧をはじめ世界中で人気を博している。テオドール・キッテルセンは1908年にノルウェー政府より聖オラフ勲章を受賞、ノルウェーを代表する民族的・国民的画家となった。

ノルウェーは1905年にスウェーデンから独立したばかりで、民族を代表する国民的芸術家を求めていた。民族の神話を題材に取ったテオドール・キッテルセンはそうした役割にうってつけの存在だった。同様の要請から北欧の民族的文化を担ったロマン主義芸術家には『ニルスのふしぎな旅』で知られるスウェーデンのセルマ・ラーゲルレーヴや、フィンランドの作曲家ジャン・シベリウスなどが知られている。

テオドール・キッテルセンは1914年1月21日、56歳で亡くなった。今日はGoogleロゴを見つつ、北欧の自然と文化について思いを馳せてみてはいかがだろうか。