burkini
南仏のカンヌで一つの条例が物議を醸している。

カンヌ市長で共和党に所属するダヴィド・リナールは先月28日、市の海岸で「宗教的な服装」の着用を禁止する条例を議会に提出した。報道によれば、フランスでテロリストによる攻撃が相次ぐ現在、公共の場で宗教的な服装を誇示することは公共の秩序を乱す危険がある、というのが今回の条例の背景だという。先月14日の革命記念日の際も南仏ニースではイスラム過激派を名乗る男性がトラックで群衆に突撃する事件が起こったばかりであり、今回の条例もイスラム教徒の女性を標的にしたものであることは明らかだ。26日にも北部では聖職者が殺害される事件が起こったこともあり、フランスではテロに対する警戒が依然として続いている。

現在、イスラーム教徒のために「ブルキニ」と呼ばれる肌を露出しないデザインの女性用水着が考案されている。「ビキニ」とイスラム教徒の女性が被る「ブルカ」を合わせた造語であるブルキニは、フランスの一部では「宗教的シンボル」とみなされ、これまでに公共の場における着用が禁止される事例もあったが、リゾート地として知られるカンヌのビーチでも近年では着用が増えてきたという。

ダヴィド・リナールは1969年生まれの政治家。ボルドー政治学院を卒業後、中道右派の国民運動連合(現在の共和党、党首はニコラ・サルコジ)に参加、2014年4月にカンヌ市長に就任した。
 
photo: lemde.fr