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Google Mapsの表記をめぐって一つの問題が発生している。

問題は、中東のイスラエルとアラブ人の間で領有をめぐって係争が続いているパレスチナ自治政府。この「国」がここ数日の間に、Googleマップで表示されなくなっているというのだ。問題の地区を見てみると、確かに地図上から「パレスチナ」の文字が消えている。これは大問題だ。

この問題はすでにTwitterをはじめインターネット上では大きな話題となっており、Googleに対してパレスチナの表記を復活させるよう求める署名活動も行われている。



ところが、GoogleのスポークスマンであるElizabeth Davidoffは、確かにGoogleマップにパレスチナが表示されていないことを認めながらも、「私たちはWest BankとGaza Stripの表示を取り払うバグを見つけました。私たちは直ちにこれらの表示を当該地区に復活させるよう動いています」とコメント。Googleの意図的な措置であることを否定した。
 
なお、パレスチナ自治政府はイスラエルとPLO(パレスチナ解放機構)の間で1994年にかわされたオスロ合意により成立した、ヨルダン川西岸地区を統治する機関である。2016年の時点で国連加盟国193のうち、136カ国が国家承認を行った。しかしながら、アメリカ合衆国やイスラエルなどはパレスチナ国の存在を否定しており、今なお国家として国連加盟ができていないのが現状だ。

ちなみに、Gooleマップ日本語版ではパリのバスティーユ広場が「バルティーユ広場」と表示されている。これは人為的なミスと考えられるので、早急に対処してほしい所だ。