
日本時間の7日8時20分ごろ(現地時間の7日0時20分)、ロンドン市長選挙の結果が判明し、サディク・カーンの新市長当選が決定した。
サディク・カーンは労働党所属。5月6日に行われたロンドン市長選挙で対立候補のザック・ゴールドスミス(保守党)を破り、新ロンドン市長への就任が決定した。
サディク・カーンの経歴
サディク・カーン(Sadiq Khan)は1970年10月8日、移民が多く住む南ロンドンの労働者街区で生まれた。家族はパキスタン系の移民で、サディク・カーンの祖父は1947年のインド・パキスタン独立時にパキスタン側を選択、両親はサディクが生まれる少し前にパキスタンからイギリスに移住した。サディクの父親であるアマーヌッラー・カーンはロンドンで長年バス運転手として働いていた。母親は裁縫師であり、サディクは両親の働く姿を見て育った。サディク・カーンはノース・ロンドン大学(現在のロンドン・メトロポリタン大学)で法学を修めた後、事務弁護士(ソリシター)としてキャリアを開始。人権派の弁護士として活動した。
サディク・カーンは2005年の総選挙で下院議員に当選、労働党の代議士として国政に進出した。労働党のゴードン・ブラウン首相は2008年、サディク・カーンを運輸大臣に任命。2010年にブラウン内閣が退陣して以後、サディク・カーンは「影の運輸大臣」として労働党の中枢で活躍した。
2016年のロンドン市長選において、サディク・カーンは第1ラウンド、第2ラウンド共に最大得票数を獲得して新市長への就任が決定した。EU圏の首都において初のムスリム市長の誕生となる。変わりつつある欧州政治の中でどのような存在感を発揮できるか、サディク・カーン新市長の今後に期待が高まる。
photo: hostingpics.net


